バックグラウンドがコピーを生む!? メモ帳よりも心と体に染み込んだものを財産に、タイトルに挑む3時間半。「メディコス編集講座第2期」第5回 |ブログ|岐阜市シビックプライドプレイス

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バックグラウンドがコピーを生む!? メモ帳よりも心と体に染み込んだものを財産に、タイトルに挑む3時間半。「メディコス編集講座第2期」第5回

メディコス編集講座第2期第5回の様子

第5回目、テーマは「見出しとタイトル」。記事が5万人に読まれるか、500人に読まれるか、そのポイントはタイトルや画像にあるということで、今回はコピーライターの丸原孝紀さんがゲスト講師として登場。前回に引き続き、 メイン講師のスズキコウタさんは講座をサポートします。メディコス編集講座第2期第5回の様子

「本当に、今日は気持ちのいい土曜日の午後ですね」
最初の一言からポエムみたいに美しい!丸原さんの話す一つ一つのことばに感激する始まりでした。

20代で広告の世界に飛び込み、そこで出会ったのが「ことばの持つ力」。
ちょっとした一言が、落ち込んでいる友達を救ったり、停滞した会議をリフレッシュさせたり、あるいは人の人生を変えるきっかけになったりする。
その「ことば」を使って、物事を表現していこうと決め、宣伝会議賞に段ボールいっぱいのコピーを応募し、賞を受賞したところから丸原さんの快進撃が始まります。メディコス編集講座第2期第5回の様子

「どんな取材内容でも、きらりと光るものがある。ない時は、それが見つかるまで取材をする。
ここでぐっとこう、背筋が伸びるんです。」

「100本以上のコピーを書き、選び、磨いていく。どんどん書いていくと、自分がトロトロになる。自分が無くなれば無くなる程、対象にしているものが100となり、良いコピーになる」

と、丸原さんが培ってきた「ことば」への向かい方を惜しみなく伝授。受講生たちも前のめりで聞き入ります。メディコス編集講座第2期第5回の様子

その後、実際のお仕事を見せていただきました。
実は、“自分”というものを無くすのが具体的にどういうことなのかピンと来なかったのですが、次々と現れるコピーを見て、はっとしました。そこに「丸原さん」はいないのです。

クライアントの想いが「丸原さん」というフィルターを通すことで、お客様に染み入り、気づきを与えるきっかけとなっていく。それが、コピーライターの仕事なんだと改めて気付かされました。

そして、そのコピーは、様々な背景を含んだ表現となっていました。

「フラットに目を通し、自分で情報を選ばない状況を作ります。本を読み、観察し、会話し、それを楽しみます。メモは取りません。自分に染み込んでいることが一番大事。そこを頼りに、想像していくことがクリエイティブだと思います。」

多様性を大事にし、あらゆるものを愛する、人間味あふれる丸原さん。その丸原さんが作り出すコピーだからこそ、スマートだけど奥深い、印象的なものになるんだと実感。メディコス編集講座第2期第5回の様子

後半は、コウタさんのアイデアから、第4回の講座で取材し、作成した文章にタイトルをつけていくというグループワークに急遽変更。本当に毎回LIVE感あふれる編集講座です。メディコス編集講座第2期第5回の様子メディコス編集講座第2期第5回の様子メディコス編集講座第2期第5回の様子

5つの班に分かれ、作業開始。

きっかけとなることばを黙々と挙げていくグループもあれば、内容について踏み込んで話し合うグループもあり「タイトル」にたどり着く道はそれぞれです。
誰もが、自分のバックグラウンドを信じ、想像力を働かせ、あっという間に40分。各グループの発表となりました。メディコス編集講座第2期第5回の様子メディコス編集講座第2期第5回の様子

ここからが丸原さんの真骨頂。「血が出ないほどに切ります!」とみんながつけたタイトルを講評しまくります。メディコス編集講座第2期第5回の様子

記事とタイトルのバランス、言葉のトーン、全体のインパクトなど、一つ一つ丁寧にみていただけました。どのアドバイスにも共通していたのが「開いていく」こと。
自分よがりになっていないか、内向きになっていないか、丸原さんが一番大事にしている「コミュニケーション:自分が言いたいことを、相手の聞きたいことにする」が非常に試される時間となりました。メディコス編集講座第2期第5回の様子

コピーというのはコミュニケーションの一番洗練された形ですが、「相手に伝える」という意味では、日々送るメールや、メモも同じ。相手のことを想って、大事にしてみてください。
「わざは使い込めば、自分のものになります」と、ことばを使った仕事をされる方ならではの、温かいアドバイスに胸が熱くなりました。

次回は2月26日(日)とうとう最後の講座です。テーマは「学びの棚卸し」。なんと、デジタル禁止!の最終回。これまでびっくりするくらいデジタルを駆使した講座をしてきただけに、どうなるのか楽しみです。やっぱり編集を生み出すのは生身の人間ということなのでしょうか。お楽しみに。

<取材協力:メディコス編集講座第1期生 文・写真:池田亮子さん> 

 

メディコス編集講座第2期の概要は以下リンクからご覧ください。
岐阜を編み、岐阜を集める「メディコス編集講座 第2期」