金華山を愛する男 |珍ちんな人|シビックプライドプレイス

interview

No.15

金華山を愛する男

宮部 賢ニさん

金華山だより発行人

1969年 岐阜市生まれ

金華山をこよなく愛する金華山研究家。「年中登れる金華山の魅力を発信したい」と、季節ごとの動植物や登山者を紹介するフリーペーパー「金華山だより」を2011年から約10年間にわたり出版。子どもからお年寄りまで、もれなく楽しませる金華山ツアーのガイドも務める。著書等に『長良川鵜飼屋物語』(2020年)、『ウラキンカザンダヨリ』(2017年) などがある。

    1. 現在のあなたの活動について教えてください

― 金華山と深く関わることになった経緯を教えてください。 
きっかけは水彩画を描く知り合いなんです。その方は市内の何気ない風景を50年くらい毎日スケッチしていて、2万点ほどある作品の中でも金華山がすごく多かったんです。でも彼は個展も販売もしないので、 それはもったいないと思って僕が「金華山だより」という雑誌を作り、スケッチを毎号載せました。そこから金華山に興味を持ち、登るたびに新たな発見が得られるこの山にのめり込んでしまったんです。 

― 金華山の魅力ってどんなところですか。 
今日もさっきまで金華山に登ってたんですけど、季節ごとに違った顔があるんですよね。秋口の紅葉はもちろん、春にはコバノミツバツツジ、冬の今だったらタマミスズキの赤い実が見えます。実が高いところにあるので遠目からしか見られないんですけど、ちょっと注意して見てみるとそんな新しい発見がいつもあります。見つけるたびにすごく楽しくて、これを皆さんにも伝えたいと思い、頼まれたら金華山を案内しています。面白い映画があったら教えたくなる。そんな感覚と一緒ですね。 
それから、金華山や岐阜城というとまず数百年前の戦国時代のことが取り上げられると思うんですが、100年ほど前から現在までの金華山でも、あまり知られていないことがあるんです。例えば、金華山で鉱泉が沸き、麓にはホテルが建てられて当時は大ニュースになったとか。近年だと金華山北の山麓の長良川交通公園には、パンダの滑り台が人気の流れるプールがあったことを知らない人もいるでしょう。歴史というには最近だけど、“忘れてはいけない活気のあった時間”をちゃんと記録することは、私の義務の様に感じています。 

― 長良川鵜飼屋花火大会の実行委員長も務めていますが、どんな花火大会ですか。 
新聞社主催の長良川の花火大会は戦後に全国で初めて行われた花火大会で、東日本大震災の時を除けば70年以上ずっと続いてきたのですが、東京オリンピック開催時は中止となりました。花火大会には人手や費用が相当かかるので、その後も開催されないかもしれないという危機感を抱き、それなら自分たちでできないかと考えたのです。 
当初はおもちゃ屋に売っている花火を100人くらでやるつもりでしたが、賛同してくれる方が一気に増えて、15分間だけですがちゃんとした花火大会ができました。長良川の花火大会って小さな子どもからお年寄りの方までみんな楽しみにしている行事なので、皆さん当たり前の様に協力していただけたんですよね。みんながお金を出して、みんなが協力してできた花火大会。だから、それぞれに「あれは僕の花火。私の花火。」と言ってもらっていいんです。そんな花火大会は全国でも岐阜だけなので、すごく誇りに思っています。

  1. これからの野望(目標)について教えてください

僕の一番の野望は長良橋と鵜飼い大橋の間にランニングコースをつくることです。1周約5kmなので皇居の周りと同じくらいですね。左岸の金華山山麓は、鏡岩の辺りの歩道が狭くて危ないので、清水の舞台のような懸造りで歩行者専用の道を作りたいです。森と川にかこまれてきっとすごく気持ちいい。右岸もプロムナードの脇には川が流れていて、自然を満喫できる素晴らしいコースになるので実現できたらいいなと思います。

  1. あなたの考えるシビックプライドとは?

岐阜市の人って岐阜には何もないとか言っちゃうんだけど、心の中ではちゃんと誇りを持っているんです。でもそれを自分が楽しめてないと思うんですね。例えば鵜飼の観覧者数は年間10万人ほどですが、市民が乗っていない日もあるそうです。大事なのは、僕が金華山を好きなのと同じように、岐阜市の人たちがもっと岐阜市の何かを楽しむことです。そうすれば自然と周りの人たちへ面白さが伝わり、観光客を増やすことにも繋がっていくと思います。鵜飼に限らず何かに興味を持って、もっと岐阜市の楽しさを自分自身で満喫してほしいなと思います。

  1. コメント

「この祠って何のためにあるんだろう」とか、「何でここにあるんだろう」など、ふと疑問に思ったことを調べてみるとどんどん面白いことが出てきます。特に子どもたちには、大人になったら聞けないコトもあるので、機会があればその道のすごい人にどんどん質問してもらいたいです。

取材日 2022/1/21

 

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