Webとプログラミングで人生をもっと楽しくする |珍ちんな人|シビックプライドプレイス

interview

No.11

Webとプログラミングで人生をもっと楽しくする

久野 晃司さん

Olein Design 代表
Shift(岐阜市市民活動登録団体)代表
Gifu WordPress Meetup 共同オーガナイザー
CoderDojo岐阜 チャンピオン

1980年 岐阜市生まれ
学生時代に情報システム、電子工学、グラフィックデザインを学んだ後、総合広告代理店に勤務後、2年間のイギリスでの語学留学を経て、印刷会社でデザイン制作に携わる。2013年にOlein Designを開業し、フリーランスでウェブサイトの制作・開発などを手掛ける。加えて、岐阜市市民活動登録団体Shiftの代表を務め、岐阜県のWordPress公式地域コミュニティである Gifu WordPress Meetupの共同オーガナイザー、子どもたちに無料でプログラミングに取り組む環境を提供するCoderDojo岐阜のチャンピオンとしても活動。

    1. 現在のあなたの活動について教えてください

色々な活動をさせていただいていますが、まずはフリーランスのウェブ制作者、わかりやすく言うとホームページ屋さんですね。WordPress(ワードプレス)というホームページを管理しやすくする、世界中のホームページの約4割で使われているシステムを活用して、ホームペ−ジを制作する仕事がかなり多いです。元々は紙のデザインをする仕事をしていたんですが、ずっと興味があったウェブを勉強し直して、独立して今のような仕事をし始めました。
WordPressはオープンソース(誰でも自由に使えるソフトウェアやプログラムの設計図)なので、多くの人がボランティアで開発を進めたり、改良を進めたりしているんですが、元々英語のソフトなので、翻訳もみんなボランティアでやっています。僕自身もプライベートで改良に参加したり、システムの存続に貢献する活動をしています。つい先日も、日本人としては初めてWordPressの新しい形式に対応したプロダクトを世界に無償で公開しました。オープンソースなのでつくってもお金にはならないんですが、提供することで使える人を増やして、WordPressを楽しめる人をどんどん増やしたいという思いでやっています。
岐阜市の市民活動登録団体Shift(シフト)としても活動していて、主に3つの事業をしています。1つは、Gifu WordPress Meetup(ギフ・ワードプレス・ミートアップ)というWordPressに興味のある人が集まって情報交換する地域コミュニティの運営補助です。もう4年くらい毎月活動していて、これからブログを始めたいと考えている個人の方から、趣味でウェブサイトを運営している方や仕事で関わっている方まで、幅広く参加頂いています。コロナ禍においてはオンラインで活動しているので、例えば埼玉や長野などの遠隔地ともつながって集まっています。2つ目は、CoderDojo岐阜という7歳から17歳の子どもたちが無料で参加できるプログラミング道場の開催です。CoderDojoは世界100か国以上、2000か所以上の地域にあるんですが、岐阜では、チャンピオン(開催者)とメンター(大人の相談役)がボランティアで活動を支え、プログラミングに興味がある子どもたちが集まって、やりたいことを学んだり教えあったりしています。活動を始めてから2年が経ちましたが、能動的な子どもたちも増えてきたなと最近実感しています。最後に3つ目は、ウェブ制作について学ぶ環境の提供です。ウェブを勉強したい人やスキルアップをしたい人たちのために、情報や学ぶ機会を提供したいという思いで行っています。
活動ではよくメディアコスモスを会場にしているんですが、館内に図書館やホール、コンビニ、カフェもあって、今では市役所もすぐそばにありとても環境がいいですし、オープンな空間だと感じるので、昔も今も利用しています。

  1. これからの野望(目標)について教えてください

Shiftの名前のとおり、イベントに参加してくれたり、勉強会に来てくれた人たちが一歩前に進めたり、良い意味でシフトできるようなことを、活動を通してコンスタントに取り組んでいきたいと思っています。例えば、子どもたちの自主性を後押ししたり。実際に、CoderDojoに来ている岐阜の子が全国区のプログラミングコンテストでグランプリを受賞できたりファイナリストになったりと、自分の興味を原動力とした取組みをする子が増えてきていると感じているので、今後もっと増やしていけたらと思います。
今はSNSも普及していますし、個人が情報を発信することが以前に比べて簡単にはなってきていますが、多くの方々がWordPressを使ってみたいと思える情報やメリット・デメリットを提供することで、市民の情報発信を技術的にサポートできると思うので、今後そういったことにさらに力を入れていきたいです。

 

  1. あなたの考えるシビックプライドとは?

団体の活動を振り返ると、何かを学ぼうとしている人に協力できているかなと感じるところがあります。昨年度から小学校でプログラミング教育が必修化されましたが、これは物事を多角的に考えるトレーニングじゃないかと思うんですよね。そういった点で、僕たちの活動も、子どもたちがものをつくる過程を楽しんだり、今後、子どもたちが選ぶ材料になったらいいなと思っていて、自分たちが持っている情報を市民団体として提供できるということが誇りですし、シビックプライドと言えるのかなと思います。
場所で言うと、岐阜以上に住みやすいところはないですね。海はないですがデメリットは感じないですし、川があって、自然があって住みやすい。海外に行っていたときも岐阜に帰ってくる前提でしたね。やっぱり岐阜に愛着があって、例えば、先日つくったプロダクトを「Cormorant」と名付けたんですよね。英語で「鵜」という意味で、鵜飼の「鵜」です。パッと浮かびましたね。岐阜だし鵜飼で、英語でわかりやすく、鵜飼の主役の鵜がいいなと。実は、今度は「Ukai」という名前のプロダクトを準備しているんですよ。どうしても岐阜に引っ張られているところがあるのかもしれませんね。

  1. コメント

WordPressとかホームページに関連することに興味がある方、使い方に困っている方、岐阜市以外の近郊の方でも大丈夫です、ぜひ一度活動に遊びに来てください。色々な使い方をしている人がいるので、情報交換ができる場所にもなっていると思います。CoderDojo岐阜は、子どもたちがプログラミングに取り組める場所なので、プログラミングに少しでも興味がある子は、ぜひパソコンやタブレットを持って遊びに来てもらえると嬉しいです。

取材日 2021/10/15

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