市民ワークショップメディコスと岐阜町をつなぐ「まち歩きMAP」をつくろう |イベント|シビックプライドプレイス

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市民ワークショップ
メディコスと岐阜町をつなぐ
「まち歩きMAP」をつくろう

2024年2月10日(土) 13:00~15:00

このイベントは参加者の募集を終了しました。

約500年にわたる生活文化と歴史を今に伝え、新しい魅力的なスポットも生まれ続けている旧岐阜町エリア。そんな岐阜町とメディコスをつなぐ「まち歩きMAP」を市民の皆さんと一緒に作ります。
ワークショップを通して岐阜町の魅力を共有し、皆さんの思いのつまった場所を巡るまち歩きMAPを制作。完成したMAPはメディコス館内に展示して、市内外から訪れる多くの来館者の皆さんにご覧いただく予定です。
岐阜町が好きな皆さん!ぜひおすすめスポットの魅力を聴かせてください。

【ファシリテーター】山本慎一郎さん、㈱岐阜まち家守の皆さん

【参加申込】下記リンクから
専用フォーム

開催概要EVENT INFORMATION

市民ワークショップ
メディコスと岐阜町をつなぐ
「まち歩きMAP」をつくろう

開催日時
2024年2月10日(土) 13:00~15:00
場所
山本佐太郎商店(岐阜市松屋町17番地)
2階ワークショップスペース
参加費
無料
定員
10名(先着順)
申込方法
上記の専用フォーム、またはぎふメディアコスモス1F総合案内にてお申し込みください。
主催
岐阜市
その他
<問合せ>ぎふメディアコスモス事業課  企画係
<電話>058-265-4101
<Eメール>[email protected]
※詳細はフライヤーPDF(案内チラシ)をご覧ください。

掲載日:2024.01.10

レポートEVENT REPORT

皆さんの岐阜町への愛の詰まった「まち歩きMAP」が完成しました!

メディアコスモスのご近所である旧岐阜町と呼ばれるエリア。そこには戦国時代から続く歴史とまちの人々によって培われてきた生活文化が根付き、近年は古い町家や建物をリノベーションした新しいお店も次々に生まれるなど、数多くの魅力的なスポットが点在しています。

メディコスに訪れる多くの来館者の皆さんに、そんな岐阜町を紹介し、歩いて楽しんでもらえるような「まち歩きMAP」を作りたい。それもただの観光MAPではなく、市民の皆さんと一緒に歴史や生活文化を学びながらシビックプライドの醸成につながるMAPを作れたら…。そんな思いから、メディコスでは「メディコスと岐阜町をつなぐ『まち歩きMAP』」の制作に向けた市民ワークショップを開催しました。

ワークショップの会場は岐阜町にある「山本佐太郎商店」さんのワークショップスペース。代表の山本慎一郎さんは岐阜町のまちづくりに取り組む「株式会社 岐阜まち家守」の代表も務められ、このまちの素晴らしい景観と建造物を守る活動をされています。そして、ワークショップには実際に岐阜町に暮らしている方、また岐阜町に関心を持つ方など20代から60代までの10名の市民の皆さんが参加してくれました。

まずはファシリテーターをお願いした山本さんより、岐阜町で長く愛されてきた約300年の歴史をもつ老舗和菓子店や、この町にはゆかりのなかった若い方が古い建物をリノベーションして新しく始めた飲食店の話など、岐阜町の変遷と近年の動きについてご紹介がありました。


そして、早速グループワークをスタート。まち歩きMAPで紹介したいお店やスポット、その場所のおすすめポイントをみんなで共有します。「このお弁当屋さん、皆さんは和食を注文するけど、実は奥に置いてあるサンドイッチが美味しいんです」「ここで作ってる『ところてん』、実はあそこの銭湯でもお風呂上がりに買えるんですよ」。地元民だから知っている、大好きだから伝えたい、そんなユーモアと偏愛に満ちた情報が皆さんから次々に出てきます。

また、今回のワークショップには市民の皆さんだけでなく、岐阜町をこよなく愛し、この町の変遷を長くその目で見てきた方、町の成り立ちや特性を研究されてきた方もゲストとしてお迎えし、グループワークに加わってくれました。

そのお一人が岐阜大仏で有名な正法寺の小林住職。小林住職からは岐阜町の中でも、金華山山麓の旧城下町エリアに今も数多く残る、戦前に建てられた町家について貴重なお話を伺いました。なんと、このエリアにある町家は、どの家からも岐阜城が見えるように考えて建てられているとのこと。当時の町の人々が、いかに岐阜城を愛でていたのか、うかがい知ることができます。また、それ以外にも、この界隈の町家には切妻の屋根や壁面の格子といった美しい特徴があり、そうした貴重な建物として評価された30軒には「まちの文化的建造物」の顕彰札が掲示されているとのこと。小林住職は、歴史ある建物を見て歩きながら、この町の原風景の趣を味わってほしいと話してくれました。
また、もうお一人のゲストである岐阜大学の出村教授からは、岐阜町と地下水にまつわる大変興味深いお話を伺いました。このエリアでは長良川から浸透した伏流水の移動が速く、半年近くで伊奈波界隈にまで到達するそうです。それによって、冬の冷たい水が夏に届き、夏の温かい水が冬に届くとのこと。そして、その特長から、ゆばや麩を製造する店舗や仕出し料理屋さんなどが好んでこの地下水を利用し、とあるうどん屋さんに至っては「この水を求めてこの地に来た!」と店主が証言されているとのこと。岐阜町を地下から支える水資源は長良川の恩恵であり、こうした生業での使い方は、それを活かすヒントを与えてくれています。

そして、三人目のゲストは伊奈波神社界隈の変遷を長く見つめてきた岐阜善光寺の大御庫裏さんです。大御庫裏さんが若い頃はたくさんの商店が軒を並べ、八百屋や肉屋、豆腐屋、仕出し屋さんから宝石屋まで何でもあったとのこと。そうしたお店はほとんどなくなってしまいましたが、最近でも古い建物を改装した新しい食のお店やギャラリーができて、町が代謝していると感じるそうです。大御庫裏さんは「顔見知りが多くて今でも人の関係性が根づいている、そんなこの界隈の町の温かさに多くの方に触れてもらいたい」と話してくれました。

そんなお三方からの話を聴きながら、普段は通り過ぎるだけでなかなか見えてこない、この町の重層的な魅力をワークショップ参加者の皆さんと一緒に学ぶことができました。

こうしてワークショップの中で市民の皆さんと一緒に出し合った、さまざまなお話をもとに、岐阜町の魅力の詰まった「まち歩きMAP」を制作しました。まちの様子が立体的に浮かび上がった大きなMAPの中で、メディコスを起点に歩いていける60以上のスポット情報を紹介し、ゲストのお三方のコラムも掲載しています。

制作したMAPはメディコス1階のぎふ古今(シビックプライドプレイス)前に展示中です。ワークショップに参加された市民の皆さん、ゲストのお三方、岐阜まち家守の皆さんなどなど、本当に多くの方にご協力をいただき、みんなで一緒に作り上げた「まち歩きMAP」。メディコスにご来館された際は、ぜひご覧いただき、メディコスから岐阜町へのまち歩きを楽しんでみてください!

(可愛らしい人や動物、色鮮やかな自然・建物などが描かれた、この「まち歩きMAP」のデザインをしてくださったのは、岐阜町を拠点に活動されているデザイナーの下山祥子さんです)

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