まち歩きイベント「柳ケ瀬古今」 |イベント|シビックプライドプレイス

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まち歩きイベント「柳ケ瀬古今」

2023年11月4日(土)
13:00-15:00

参加申し込み受付は終了しました。多数の申し込みをいただきありがとうございました。

柳ケ瀬のまちを歩こう!柳ケ瀬の魅力を知ろう!

昭和30年代、全国でも有数の繁華街として栄えた柳ケ瀬商店街。そんな柳ケ瀬を舞台に、講師(三田村圭造さん)の解説のもと、商店街の中を歩きながら、昭和期から現在に至るまでのまちの変遷を見聞し、姿形が変わっても面白い場所であり続ける柳ケ瀬の魅力を肌で感じることができるイベントを開催します。

【講師】
三田村 圭造さん 
滋賀県米原市出身の編集者。
1976年から2年半、カナダや米国などの日系人向け新聞「大陸時報」で記者を務める。帰国後は東京での出版社専属ライターを経て、タウン誌やフリーペーパーの道へ。45年の経歴のうち、40年間を岐阜や滋賀で地域誌作りに力を注ぎ、「月刊ぎふ」や「岐阜人」など多くの地域誌を担当。60代半ばで故郷の伊吹山の麓で地域誌「ふもと」を創刊し、現在に至るまで発刊を続けている。

参加申込は下のリンクから 
申込フォーム

開催概要EVENT INFORMATION

まち歩きイベント「柳ケ瀬古今」

開催日時
2023年11月4日(土)
13:00-15:00
場所
柳ケ瀬商店街
(集合場所:岐阜市柳ケ瀬子育て支援施設ツナグテ まなべルーム)
参加費
無料
定員
15名(先着順)
申込方法
上記の申込フォームまたはぎふメディアコスモス1階総合案内にてお申込ください。
主催
岐阜市

掲載日:2023.10.03

レポートEVENT REPORT

長く愛する人たちが語る柳ケ瀬の姿


 メディアコスモスでは、まち歩きやトークイベントを通じて、地域の歴史的・文化的魅力を体験し、情報をアーカイブすることを目的にシビックプライドギャザリング事業を行っています。その一環として、11月4日(土)に柳ケ瀬商店街のまち歩きイベント「柳ケ瀬古今」を開催しました。この日は気持ちの良い暖かさとぎふ信長まつりで商店街は大賑わい。絶好のまち歩き日和となりました。

 古くは明治期から賑わいはじめ、戦前には商店や劇場、百貨店が建ち並ぶ繁華街として栄えた柳ケ瀬商店街。昭和20年の空襲で一面焼け野原となるものの、戦後わずか数年で娯楽やショッピングのまちとして復興を遂げました。現在、若い世代を中心に新たな賑わいも生まれている柳ケ瀬は、多くの人々にとって岐阜のまちのシンボルとして親しまれています。
 今回のまち歩きでは、柳ケ瀬の近くのオフィスで昭和から平成初期にかけて「月刊ぎふ」など岐阜のタウン誌を編集し、商店街の変遷を間近で見てこられた三田村圭造さんのコーディネートにより、まちの生き字引のような、柳ケ瀬を愛する人々を訪ね歩きました。

 まずお話を伺ったのは、高島屋南市街地再開発組合 副理事長の松口さん。柳ケ瀬で生まれ育ち、このまちの栄枯盛衰を目にしてきた松口さんから、柳ケ瀬のこれまでの歩みについてお話いただきました。続いて、実際に商店街へ出て、人を訪ねるまち歩きのスタートです。大正8年創業の柳ケ瀬画廊を営む市川さん、フィルム映画とともに柳ケ瀬の映画文化を今に伝えるロイヤル劇場の磯谷さん、柳ケ瀬のほぼ中心に長年店を構える鉄板焼きマサムラの正村さん。それぞれの立場から、かつての柳ケ瀬の日常風景、行政の市史では紹介されていない生活文化的な人の息づかいなど、実にさまざまな貴重なお話を伺いました。

 その中でも特に印象的だったのは、磯谷さんから伺った戦争と柳ケ瀬の映画にまつわるお話。皆さんはご存じでしたか?戦時中、映画のフィルムと映写機も子どもたちと同じように疎開させていたことを。これにより、戦後わずか2~3か月で柳ケ瀬の一部の映画館は復興することができ、戦火で傷ついた人々の心のよりどころとなったそうです。柳ケ瀬に最大で12館あった映画館は現在4館まで数を減らしましたが、ロイヤル劇場をはじめ昭和レトロな雰囲気と歴史を感じられる映画館として今もなお地域の方から愛され続けています。
 そして、「小さい頃は危険なところもあったけど、人が温かくて面白いまちだった」と語ってくれたのは、鉄板焼きマサムラの正村さん。90年以上柳ケ瀬で続く老舗を守り、長年にわたって柳ケ瀬の移り変わりを間近で見てこられたご主人の言葉が心に響きます。また、ご主人からは昭和36年の商店街の貴重な手書きの地図も見せていただきました。これは、柳ケ瀬のお店の推移を知る手掛かりとなるかもしれませんね。

 まち歩きの途中、三田村さんから岐阜を代表する小説家の小島信夫氏や作家の島秋夫氏など数多くの文化人が足しげく通ったという「たつみ茶寮」の紹介も。昭和2年創業という2階建ての老舗喫茶店は多くの人々に愛され、特に2階のスペースでは、文化人たちが作品発表会や読書会などを行いながら日々交流していたとのこと。そんな文化の拠点だったこのお店は、残念ながら閉店してしまいましたが、味のあるお店の看板はそのままなので、活気ある当時の様子に思いを馳せることができます。

 今回のまち歩きイベントでは、三田村さんの案内のもとで柳ケ瀬を愛し生きてこられた方々を訪ね、時代が変わっても人を惹きつける柳ケ瀬の魅力を肌で感じることができました。
 まだまだ奥深き柳ケ瀬。皆さんもぜひ柳ケ瀬の空気を味わいながら、ゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか。

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