トーク&ワークショップイベント「加納古今」 |イベント|シビックプライドプレイス

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トーク&ワークショップイベント「加納古今」

2024年2月17日(土)
14:00-15:30

参加申込の受付は終了しました。多数のお申し込みをいただきありがとうございました。

加納地域の歴史と変遷に迫ろう!加納地域の魅力を知ろう!

加納地域は往時の中山道の宿場町かつ徳川三百年の城下町であり、侍の内職仕事として始められた和傘の名産地でもあり、またかつての県下の文教地区としても知られるなど、時代の名残が多く残る場所。そんな加納地域を舞台に、講師(松尾一さん)の解説のもと、残された写真や映像から加納地域の歴史と変遷に迫るとともに、参加者の皆さんと一緒に昔の写真の情報を解き明かすワークショップ(どこコレ?)を行うトーク&ワークショップイベントを開催します。加納地域の魅力を肌で感じてみませんか?

【講師】
松尾一さん (まつお出版 代表)
昭和22(1947)年生まれ。加納地域在住の地域史研究家・エッセイスト。
近世交通史、地域史の研究がライフワークで、岐阜及び中部地方の過去、現在、未来を探訪している。「写真集・加納百年」や「やっぱ岐阜は名古屋の植民地!?」、「北陸街道紀行」など多くの著書を執筆。現在、著述・講演・パネラーなどで幅広く活動中。

【どこコレ?とは】
昔の写真にまつわる思い出や場所の情報を付箋などで貼り付けることによって、写真の撮影地を地元の人ならではの経験と知恵によって確定していく展示イベントです。
この手法を用いたワークショップを実施します。

参加申込は下のリンクから 
申込フォーム

【お問合せ】 ぎふメディアコスモス事業課
      ✉/[email protected]
      ☎/058-265-4101

 

 

開催概要EVENT INFORMATION

トーク&ワークショップイベント「加納古今」

開催日時
2024年2月17日(土)
14:00-15:30
場所
みんなの森 ぎふメディアコスモス かんがえるスタジオ
参加費
無料
定員
20名(先着順)
申込方法
上記の申込フォームまたはぎふメディアコスモス1階総合案内にてお申込ください。
主催
岐阜市

掲載日:2024.01.17

レポートEVENT REPORT

生き続けるまち加納

 メディアコスモスでは、まち歩きやトークイベントを通じて、地域の歴史的・文化的魅力を体験し、情報をアーカイブすることを目的にシビックプライドギャザリング事業を行っています。その一環として、2月17日(土)にトーク&ワークショップイベント「加納古今」を開催しました。加納地域在住の方や昔住んでいた方、加納に興味のある方など、この地域にゆかりのあるさまざまな皆さんに参加していただきました。
 加納地域は往時の中山道の宿場町かつ徳川三百年の城下町であり、侍の内職仕事として始められた和傘の名産地でもあり、またかつての県下の文教地区としても知られるなど、時代の名残が多く残る場所。近年では、名鉄名古屋本線鉄道高架化事業により新たな交通拠点として加納駅と茶所駅の統合駅の建設や周辺地域のまちづくりが計画されるなど、注目を集めています。
 そんな加納地域を舞台に、今回のイベントでは、加納在住の地域史研究家で、「写真集・加納百年」を執筆し、地域の変遷を間近で見てこられた松尾一さんの解説の下で、残された古い写真から参加者の皆さんと加納の歴史と変遷をひも解きました。

 はじめに、加納地域の古い写真をもとに松尾さんから地域の歴史や変遷について、現在のまちの様子とも比較しながらご説明していただきました。昔の学校やそこに通う学生、清水川で遊ぶ子どもたち、今はなき東陸橋、現在はハナミズキが咲きほこる桜道の写真などなど。さまざまな加納地域の昔の写真や生活の様子を見て、当時を思い出して懐かしんだり現在の風景の変わり具合に驚く参加者の姿も見られました。

 松尾さんにお話を伺ったあとは、グループに分かれてワークショップを行いました。各グループに置かれたのは、昔、加納地域のどこかで撮影された写真。写真に写っている人物の服装や道路・電柱の様子、風景などから「東陸橋を建設中の写真じゃないかな」「そうなると後ろに写っているのは水道山と名鉄名古屋本線?」など、さまざまな推測が飛び交います。スマートフォンを手に取り地図で現在の場所と照らし合わせたり、本を片手に調べながら場所を推測してみたり。各グループいろいろな方法で写真の場所を特定していきます。

 松尾さんのアドバイスを受けながら、写真が撮影された場所が判明した後は、その場所での出来事や思い出をグループ内で語り合いました。「この近くにあった銭湯にはよく通ったな」「岐阜駅のステーションデパートが懐かしい、電車の待ち時間を過ごしていた」「加納町役場の窓の形が大好きだった」など。次々と言葉となって出てくる参加者の皆さんの記憶。

 イベントの終盤には、各グループで交わされた写真に対する推測やその場所の思い出を全体で共有しました。
 加納町役場の壁面が汚れていたのは、戦時中に空襲を免れるために壁にコールタールを塗っていたため。中に入ると不気味でお化け屋敷みたいだったとか。
 その他にも、JR岐阜駅南口では当時、入場券を買うと北口に通り抜けられたそうで、問屋町に仕事へ通う人は時間短縮のために入場券の定期券を買っていたとか。
 思い出とともに語られる興味深いお話の数々に驚かされると同時に、ちょっぴり加納地域のことが詳しくなった気分にもなりました。

 最後は、ワークショップの中で使用した4枚の写真が撮影された場所の答え合わせ。その写真が撮影された場所や年代、現在その場所がどのような様子なのか、松尾さんからご説明いただきました。グループ内で出てきた推測と照らし合わせながら、「やっぱりそうか!」と松尾さんのお話に耳を傾けながら頷く姿、「この場所って今こうなってますよね!?」と積極的に質問される姿も。

 今回のイベントの舞台である加納地域は、名鉄名古屋本線鉄道高架化事業により、今後、まちの景色も変わっていくことでしょう。
 松尾さんは最後にこうおっしゃいました。「加納地域に限ったことではありませんが、まちは生きています。まちが変化していくことは当然のことです。それが良い方向にも悪い方向にも。」と。
 加納だけではなく、今後まちがより良い方向へ変化していけるように、そこで暮らす私たちがまちに寄り添い、見守っていく大切さ。今回のイベントはそんな気付きを与えてくれるきっかけとなりました。

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