五感解放~金華山の麓で喉をうるおす |ブログ|岐阜市シビックプライドプレイス

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五感解放~金華山の麓で喉をうるおす

岐阜麦酒醸造


いざ、出発

 梅雨が明け、晴れた日曜日の空を見上げて「今日行こう!」と思い立った。荷物をバッグに詰め、胸の高鳴りを押さえながら、未知の世界に飛び込む少年のように家を出た。JR岐阜駅から賑わいを取り戻しつつある長良橋通りをバスに揺られ、約15……そして、昼過ぎに金華山最寄りの「岐阜公園歴史博物館前」に降り立った。

岐阜バス「岐阜公園歴史博物館前」バス停

岐阜バス「岐阜公園歴史博物館前」バス停

 

五感を研ぎ澄ます(登り編)

 標高329mの岐阜市の中心部に位置する金華山。岐阜公園を通り抜けて「禅林寺」(別名:アジサイ寺)付近の「百曲り登山道」から登り始める。「百曲り登山道」はその名のごとく、右に折れ左に折れのジグザクに蛇行を繰り返しながら、真っ直ぐに尾根を目指す険しい登山道だ。チャートと呼ばれる固い岩石でできた急斜面を登る度に、これ以上ないほど心臓の鼓動が早まり、体が鈍った登山者には容赦がない。やっとのことでリス村の横を通り、更に馬場、二の門を抜け、最頂部にある岐阜城に辿りついた。ここまでで所要約45分……運動不足のアラフィフにはかなりキツイ。

金華山(百曲り登山道~頂上)

金華山(百曲り登山道~頂上)

 

五感を研ぎ澄ます(下り編)

 いつもの呼吸を取り戻したところで、下りは「七曲り登山道」(別名:大手道)で下山。昔から岐阜城への通勤道に使われていたということから、よく整備されたゆるやかな登山道だ。「百曲り登山道」のように登ることに大半の意識を集中する必要がないため、野鳥の声に耳を傾けながら植物の移り変わりを眺めたり、時には「城へ一丁」など頂上までの距離を示す道標に歴史を感じたりして楽しむことができる。そう、下山途中にどんぐりの貯蔵庫を発見。金華山には野生のリスも生息しているようなので、この穴はリスの巣穴なのだろうか?……などと想像しながら登山できる楽しさが「七曲り登山道」にはあるのだ。

金華山(頂上~七曲り登山道)

金華山(頂上~七曲り登山道)

 

五感を研ぎ澄ます(禊ぎ編)

 「七曲り登山道」出口から約5分ほど歩き、住宅街の一角に大きく「ゆ」と書かれた「公園の湯」に辿り着いた。ここのお湯は軟質のため、肌がツルツルになる「美人の湯」として人気があるらしい。16時の営業開始に併せてすでに常連さんらしき待ち人が数人。中に入るとかわいいおばあちゃんがちょこんと番台に座っていて、お出迎えしてくれた。微笑ましい姿につい口元が緩む。お風呂に入ると常連さんたちはサウナに直行しているようなので、遠慮なく一番風呂を堪能させていただいた。ジャグジー、ジェット風呂、電気風呂、更にハーブ湯に順次つかりながら汗を流し、失われた体力の回復を待ちながら最後の地に向けて身も心も清めていく・・・。

「公園の湯」
住所:岐阜市木挽町37
営業時間:16:00~21:30
定休日:木曜

<参考>「岐阜のお風呂屋さん」岐阜県公衆浴場業生活衛生同業組合

美人の湯として人気の「公園の湯」

美人の湯として人気の「公園の湯」


至高の一杯

 まだ日差しは強いが、風呂上がりの風は少し優しく、どこからか聞こえてくる風鈴の音が心地いい。最後の地に向かって約10分程、御鮨街道を歩く。その先、伊奈波神社に向かって参道左側に見える明るい雰囲気のお店が本日の最終目的地……2022年3月に誕生した岐阜市内では初めてのクラフトビール醸造所の「岐阜麦酒醸造」だ。まずは本日のメニュー4種のクラフトビールの中から名前一推しの「金華山エール」を注文。サーバーからグラスに注がれる黄金の液体に目が離せない。そしてグラスに注がれたクラフトビールの味わい深い黄金色に、研ぎ澄まされた五感が解放されていくのがわかる。ついにグラスの泡にそっと口をつけ、黄金の液体を乾いた喉に流し込んだ。「うまい!」クラフトビールのさわやかな酸味と苦味が血液のように体の隅々まで染みわたっていく……これこそ自分だけの至高の一杯だ。

「Tap Room YOROCA」
住所:岐阜市伊奈波通1丁目46 岐阜麦酒醸造 岐阜町醸造所
営業時間:金曜日:17:00から20:30(L.O 19:45)/土曜日・日曜日:13:00から20:30(L.O19:45)
※その他営業日についてはHPのお知らせページと店舗前に掲示

<参考>Tap Room YOROCA

サーバーからグラスに注がれる黄金の液体

サーバーからグラスに注がれる黄金の液体

味わい深い黄金色の「金華山エール」

味わい深い黄金色の「金華山エール」

 

<書き手>メディコス編集講座 第1期生 石田 モトキ

メディコス編集講座とは、岐阜市の魅力的な情報を集め・発信する担い手育成を目的として岐阜市が開催している講座であり、第1期となる令和3年度には23名が修了し、市民ライターとして活動しています。