岐阜城楽市と金華山・岐阜城ー大人 の遠足
リスさん、私のあのチケットどうしたでしょうね ええ、初夏、岐阜城の天守閣から風に飛ばされて落ちて行った、あの岐阜城と資料館の入場券ですよ・・・
森村誠一氏の代表作「人間の証明」をご存じだろうか?
『母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…』
映画化もされたこの作品の中の有名なセリフ、劇中では可愛らしい男の子の麦わら帽子が飛ばされる印象的な映像で表現される。元ネタは西條八十の詩だそうだ。
岐阜城へ行って何故、人間の証明か?理由は以下を読んでいただければ・・・
~岐阜公園は定番の遠足スポット~
2025年4月、金華山の麓の「岐阜公園」内に新たなスポットがオープンした。「岐阜城楽市」である。
オープンしたての混雑を避け、2025年5月、岐阜城楽市・金華山・岐阜城を訪ねてみた。
岐阜市民にとって岐阜公園、岐阜城、と言えば定番の遠足スポットである。筆者も小学生の頃何度もこのスポットを遠足で訪れている。
1年生の時は岐阜公園のみ、学年が上がると金華山も徒歩で登る、バスで行った年もあるが、学校から歩いて岐阜公園まで行き徒歩で登った年もあったと記憶している。友人は先生がカセットデッキを持って登山し、みんなで歌を歌った思い出があるそうだ。
ちなみに隣接する羽島市の友人に聞いた所、遠足で金華山に来たことはないものの、地元なので金華山にはそれなりの思い出があるそうである。
そんな中でこの度、岐阜城楽市のオープンをきっかけに友人と「大人の遠足」を決行した次第なのである。
JR岐阜駅からバスに乗り「金華山・岐阜城」で下車すると「岐阜城楽市」は目の前だ。
岐阜公園内の山麓駅からロープウェーに乗り、山頂へ。山頂駅からは歩いて10分程で「岐阜城」に到着する。
そうは言っても大人の遠足の私たちのことである。途中ベンチがあれば思わず座ってしまう。そう!大人の遠足ですからね、山登りは例え10分といえども疲れてしまうのです。
と、ここで出番を迎えるのがバスに乗る前に岐阜駅で購入しておいた「御座候」。くどいようですが、大人の遠足ですからね、体力を使えば甘いものは必須なのです。
~いざ岐阜城へ~
御座候でエネルギー補給をし、いざ岐阜城へ。
岐阜城の入り口はちょっと急な階段なので、上がる時は気を付けて。
入場券を購入し城内へと進む。史料展示室を見学し、楼上へと向かう。
「風が気持ちいいーっ!」
眼下に金華山の緑と岐阜の町が広がり東西南北、それぞれがとても見事な眺望で見ていて飽きない。
一緒に行った友人は南側で自宅方面を写真に納め「拡大したら家が分かるかも」と喜ぶ。筆者の自宅は東側。しかしながら山に阻まれて正確な位置は分からず「多分、あの山の向こう側かなぁ?」と想像を膨らませる。
~天守閣で事件発生?!~
東西南北を何度か行き来し、北側から長良川を見ていた時である。
「ねぇねぇ、なんか飛んどるよー」
「どこどこ?」
「あそこ、あそこ。えーっ!あれ、チケットやない?」
「ロープウェーだったらやばいよねー。帰りどうするん?」
「お城ならもう入っとるからいいけどねー」
景色を堪能した私たち、次はお城から少し下った場所にある「資料館」へ向かうことにする。
と、ここで問題が発生する。
「チケットがない!」と友人。
財布の中、手帳の中と何度も探すが見つからない。
「あのチケット私のだったかも?」
そう、天守閣から見た風に飛ばされていたチケットは友人の岐阜城と資料館の共通入場券だったのである。
おかげで資料館を見学することはできなかったが
「ロープウェーじゃなくて良かったー」
と二人して大笑い。
その時、頭に浮かんだのが前出の人間の証明の有名なセリフだった訳である。こんなことを言いながら実は筆者は人間の証明を読んだことも映画を見たこともないのである。映画の予告編を見ただけである。これを機会に読んでみるのもいいかもしれない。メディアコスモスに蔵書あるかな?
<書き手>メディコス編集講座 第4期生 林 千穂
メディコス編集講座とは、岐阜市の魅力的な情報を集め・発信する担い手育成を目的として岐阜市が開催している講座であり、令和6年度の第4期までに83名が終了し、市民ライターとして活動しています。







