トークイベント「みんなのメディアコスモスを語り合う」〜建築思想とコンテンツに込めたもの〜 |イベント|シビックプライドプレイス

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トークイベント
「みんなのメディアコスモスを語り合う」
〜建築思想とコンテンツに込めたもの〜

2024年7月14日(日)
14:00-16:00

トークイベントのインスタライブ開催決定!


ご好評につき、募集を締め切っていた伊東さんのトークイベントを、インスタライブでリアルタイム配信します。
メディコス公式アカウント(@gifu_mediacosmos)をフォローして通知をお待ちください。

市民の共感のきずなを結びながら歩み続けてきたメディアコスモスの日々を伊東豊雄さんと共に振り返りながら、来年10周年を迎える図書館複合文化施設のこれからを考えてみたいと思います。 

申込フォーム

【第1部】講演 14:00-15:00

「公共建築はもうひとつの我が家である」 
 <出演>
  伊東 豊雄 氏 (建築家)

【第2部】トーク 15:00-16:00

「吉成元プロデューサーとこれからのメディコスを考える」 
 <出演>
  伊東 豊雄 氏
  吉成 信夫 氏 (元ぎふメディアコスモス総合プロデューサー)

(c)藤塚光政

伊東 豊雄 氏
1941年生まれ。65年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に、「せんだいメディアテーク」、「多摩美術大学図書館」(八王子)、「台中国家歌劇院」(台湾)など。日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、プリツカー建築賞など受賞。2011年に私塾「伊東建築塾」を設立。これからのまちや建築のあり方を考える場として様々な活動を行っている。

 

 

 

開催概要EVENT INFORMATION

トークイベント
「みんなのメディアコスモスを語り合う」
〜建築思想とコンテンツに込めたもの〜

開催日時
2024年7月14日(日)
14:00-16:00
場所
みんなの森 ぎふメディアコスモス 1階 ドキドキテラス
参加費
無料
定員
100名(先着・要申込)
申込方法
上記の専用申込フォームまたは、ぎふメディアコスモス1階総合案内にてお申込みください。
主催
岐阜市、みんなの森 ぎふメディアコスモス自主事業実行委員会
その他
<お問合わせ>
ぎふメディアコスモス事業課
電話:058-265-4101
E-mail:[email protected]

掲載日:2024.06.10

レポートEVENT REPORT

公園のような自由な場所

ぎふメディアコスモスの開館9周年記念イベントのメインイベントとして、7月14日に伊東豊雄さんのトークイベント「みんなのメディアコスモスを語り合う‐建築思想とコンテンツに込めたもの‐」を開催しました。

 

伊東さんはメディコスを設計した世界的な建築家で、イベントを一緒に開催するのは8年前の2016年ぶり。待望のイベントでした。

募集開始から1週間で満席となり、急遽インスタライブ配信も行いました。

第1部は伊東さんからメディコスの設計に込めた想いや、施工中の苦労などを語っていただきました。

 

伊東さんは設計の際に、メディコス全体を「大きい家」と見立て、中にいくつかの「小さい家」が並ぶ空間を思い描いていたといいます。

小さい家が並んでいることで、外にいるような感覚で大きな家の中(館内)を歩くことができるとイメージしていたとのこと。

 

どうすればいいか試行錯誤した結果、現在採用されているグローブ(大きな傘)の形を思いついたのだそうです。

グローブを吊るす高さもこだわり、包まれている感覚を感じられながらも、高すぎず、低すぎない誰もが入りやすいベストな位置に設置されました。

 

‐グローブの間は散歩道-

‐誰かといるような気にもなれるけどひとりにもなれる場所-

‐新しい本や子どもたちの世界をぐるっと見回って帰るだけでいいの‐

 

そういった利用者からの声が聞こえてきてうれしいと伊東さんは話されていました。

第2部は、「吉成元プロデューサーとこれからのメディコスを考える」と題して、元ぎふメディアコスモス総合プロデューサーの吉成信夫さんにもご登壇いただき、2人のトークが繰り広げられました。

 

吉成さんは建物が完成してから岐阜市立図書館長として着任されましたが、館内に入った時すぐに、「ここは自由な場所だ」と体感的、直感的に感じたといいます。

 

吉成さんはメディコスやそこで過ごす人々のことを

「メディコスは学校のグラウンドぐらい広い空間であり、声を出している場所がある一方、静かに本を読む人たちが集まっている場所もある。メディコスにはいろいろな場所があり、いろいろな人がいる。直接関わらないにしても、お互いに認めている」

と表現され、まさに公園のような場所になる運営を心掛けていたんだそうです。

 

吉成さんが伊東さんに、第一部のテーマでもある「公共建築はもう一つの我が家である」はメディコスを設計したときから考えていたのかと問いかけると、言葉になったのは最近だと答えがありました。

 

ただ、伊東さんは、

「子どもにとっては狭い部屋に押し込められてはつまらない。公園だったら広いし、自分の好きな場所を選べる。走り回れる。そのような空間にしたいといつも考えている。」

「図書館がもう一つの家だと考え、自由な場所、外に近しい場所、楽しい場所もあるんだと子どもが思ってくれれば、毎日でも来てくれるに違いない。そういう場所になってほしい。」

とそう願ってメディコスを設計されたそうです。

当日は9周年記念イベントの開催中であり、トークイベントの最中にも館内中央の「本の蔵」(ガラスで囲われた書庫)のガラス面へアーティストと来館者が共に絵を描く様子や、こどもが自由に走り回る様子が見られました。

 

伊東さんは

「自由な雰囲気が感じられる。ガラスに絵を描くなんて、想像もしていなかった。建物が出来上がってからもメディコスは変化し続けている」

と笑みを浮かべながら話してくれました。

 

それに対して吉成さんは『ブックラボ』『ころんとごろん』『シビックプライドライブラリー』を例に挙げ、

「伊東さんもメディコスの変化に関わってくれている。」

と話し、開館後に新しく伊東さんがデザインした作品にまつわる出来事を紹介していました。

左上:「ブックラボ」 右上:ころんとごろんの「ごろん」 下:「シビックプライドライブラリー」

 

メディコスの様々な写真を見ながらの会話は途切れることなく、トークは予定時間いっぱいまで続きました。

 

メディコスの始まりから関わってきたお二人の貴重なお話が聞けた一日でした。

 

伊東さんが形をつくり、吉成さんが発展させてきたメディコスを、これからも居心地の良い自由な場所であるように努めていきたいと思います。

トークの様子はメディアコスモス公式YouTubeとInstagramに動画アーカイブが掲載されています。見逃してしまった方はもちろん、当日参加された方も是非ご覧ください。

 

YouTube:https://youtu.be/VF3N1IIks9w

Instagram:@gifu_mediacosmos

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