【満員御礼:出張講座】第56夜おとなの夜学 日本にたなびく岐阜の旗 |イベント|シビックプライドプレイス

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【満員御礼:出張講座】第56夜おとなの夜学 日本にたなびく岐阜の旗

2025年11月22日(土)13:00~15:00

★定員に達したため募集を締め切りました。たくさんのお申し込みをありがとうございました

吉田旗店が繋ぐ150年の技

岐阜の清流により育まれた産業「染物」。相撲や落語を彩るのぼり、祭りで着る法被、漁師の大漁旗など、日本の風景に欠かせないものばかり。これらの染物には「美濃筒引き本染め」という技法が使われます。伝統的な「筒引き」と「引き染め」を組み合わせ、岐阜で確立された染め方です。伝統を受け継ぎながら、技術革新、後継者育成と日本の染物を支えてきた吉田旗店での出張講座。普段は入れない工房も見学し、職人さんにお話をお聞きします。

 

ゲスト:吉田 稔さん(吉田旗店 会長)
   吉田 聖生さん(吉田旗店 社長)
   吉田 敦子さん

★第56夜の会場は吉田旗店です。会場へは直接お越しください。
 駐車場がありませんので、公共交通機関(岐阜バス「西野町」)を利用ください

おとなの夜学Webサイト

開催概要EVENT INFORMATION

【満員御礼:出張講座】第56夜おとなの夜学 日本にたなびく岐阜の旗

おとなの夜学第11期 裏面
開催日時
2025年11月22日(土)13:00~15:00
場所
吉田旗店(岐阜市青柳町6-5)
※駐車場がありませんので、公共交通機関を利用ください
参加費
無料
定員
20名(先着順)※Zoom観覧はありません
申込方法
2025年10月22日(水)より受付開始。
おとなの夜学特設サイト:https://otonanoyagaku.net/または、中央図書館の窓口・電話にて受付
主催
岐阜市立図書館
その他
<参加資格> 中学生以上。お子様連れはご遠慮ください。
<出張講座> 会場は岐阜市立中央図書館ではありません。直接、吉田旗店へお越しください。
★ぎふメディアコスモス 、岐阜市立中央図書館の休館中は電話、窓口での受付はできません。おとなの夜学webサイトをご利用ください

掲載日:2025.10.22

レポートEVENT REPORT

相撲や落語の幟に光る、美濃筒引き本染めの技

 第11期夜学の2回目は、ぎふメディアコスモスを飛び出し長良川沿いの青柳町にある吉田旗店へ行って来ました。相撲や歌舞伎、落語の会場前にはためく大きな幟(のぼり)等を『美濃筒引き本染め』の伝統と手仕事で手掛ける染屋さんです。

 はじめに作業場で染め工程を見学しました。長さ約5mの真っ白い相撲幟の下書き線に沿って、社長の吉田聖生さんが筒引きを実演。筒引きとは、渋紙の筒にもち米や米ぬかなどを混ぜて作った糊を入れ、筒から糊を押し出して布に線や模様の輪郭を描く技法です。糊が乾いた後に染料で生地を色付けし、糊を洗い流すと、糊の部分が白く浮かび上がります。糊を洗い流す時に水は欠かせないため、豊富な地下水がある長良川近くに作業場があるそうです。

 作業場2階の大広間では、吉田会長が無地の相撲幟に力士名の下書きの実演です。幟は下から上へ見上げてみるもの。見上げた時が一番いいバランスになるように文字の大きさや形を考えて書いていきます。また人気力士だと複数の依頼主から幟を依頼されるため、同じ名前でも漢字の描き方や色の配色を変える心配りも欠かせません。
 吉田会長は相撲文字、歌舞伎文字、寄席文字等様々な書体を習得しているので、「関」という漢字を7通りに描き分けることができるそうです。

 作業場には若い職人さんもいて、筒引きや染色工程を一緒にしていました。吉田旗店では全国の同業者から修行したい人を引き受けています。それは染めの歴史や技術を学専門の学校がないためです。
 日本の染屋も今では200軒あまりしかありません。次代をつなぐ職人を育てることは良きライバルを作ることにもつながります。「ライバルのいない職業は滅びる」と吉田会長は言います。競争相手がいるから互いに切磋琢磨する。だから、いいものができるので生き残れる。滅びる職業になりたくないので、修行に来た人には「どんどん覚えて帰ってください」と言っているそうです。

 吉田旗店が染屋としてだけでなく、ひとつの文字文化を継承し、同時に興行をにぎわして人の心を盛り上げていくものをつくっていく場がこの岐阜市にあることを誇りに思いました。

おとなの夜学第56夜イベント写真

 おとなの夜学ホームページにてイベントの様子を記録した動画が見られます。気になる方はぜひ動画をチェックしてみてくださいね。
おとなの夜Youtubeページ(別のページに移動します)

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